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週刊 高橋是清 第4回です。

 前回はどこまででしたっけ?え~と4話目の・・・・ということで、続きです。

第4話 百貫の力のあるものは・・・の後段から

・・・しかるに世の中には「こんなに手腕のある自分を、こんなつまらぬ仕事に使うなんて不経済だ。もっとよい仕事をさせてくれてもよいではないか。」と不平を訴えるものがなかなかに多い。だが、このような人が、果たしてその人の言うごとく卓抜した手腕があるかどうか、すこぶる疑わしい。
~中略~
世間にはよく、「あの某なんぞは自分ほどの手腕も力量も無いのに、あんな位置(ポスト)に坐って、昇進も早い。勉強(努力)するのは馬鹿馬鹿しい。」などと不平を訴える青年が沢山にある。
 これはさきにも言った通り自分を他に比較するから起こる間違いで、自分の技量を信じているものは、自分のなすところに満足し、他人がどうであろうと、そんなことは敢えて意に介する必要はないのである。自分に技量手腕があるならば、それを発揮するがよい。発揮する間には、自然にこれを認められ、地位も昇進すれば、重くも用いられて来るようになる。



 少し、休憩。当社でも創業会長が口を酸っぱくして言い続けた言葉があり(筆者も耳タコ)、曰く「評価は人から受けるものであって、自分で褒めるものではない」。謙虚に自分にされた評価をもとに反省できるかが成長の鍵ということ。続けます。
 
 さて、今の青年に註文したいことは、いろいろあるが、その中でも最も注意を促したいと思うのは、自らを重しとする心、、つまり自重心をもう少し養ってもらいたいことである。青年が何か事をなさんとするに当たり、とかく他人に依頼(人に頼る)する風があるのは、この自重心を欠くからである。
 自分の能力を認め、自分の手腕を信じ、自らを堅く信ずるものは、平常は勿論、一朝いかなる大事に遭っても、泰然としてこれを処置し、決して他人に依頼しようというような心は起こらぬものである。
 他に依頼することは、言葉を代えて言うならば、自己を忘却することである。自重心ある者の為し得ないことである。



 この後も続きますが、段々確信に迫っているようです。依存心と独立精神に翁の処世の神髄があるようです。報告・連絡・相談、一般言われるホウレンソウですが、聞く立場の上司はどのように指導すべきでしょうか。「○○なことが問題なので、どうしたらよいですか?」もっと酷いのは「自分ではここまでしか出来ません。あとの処理、お願いします。」。。。。。上司はズッコケます。面倒見が良い、と自認する人「しょうがない、一肌脱ぐか」ではいけません。これも酷い上司は「そんなことも出来んのか!」で終わり、フォローなし。
 それでも自立心を育成するなら、後者の突き放しがよい。「少しは自分で考えたの?」「ココとココが変だ。やり直せ。」この辺で、考える力や解決力を養うことが出来ると思います。
 相談する側の人、「ココが問題ですが、こうやると解決すると思うんです。どうでしょうか。」、ここまで突っ込んで考えるべきでしょうね。「うん、それじゃコレまずいぞ。」とか「あ、それいいね。やってみなよ。」と、ちょっとコイツはやるじゃないのと嬉しくもなります。いいんです、見当違いでも。まずは、こうしたらどうでしょうと、自分なりをぶつけて見てください。

 自重しろ、というのは「ちょっと遠慮しろ」という「自制心」と同じような使われ方になっていますが、「自分を重く見て」簡単に他人への依存心を持つべきではない、という自尊心の鍛え方でしたか。ナルホド。他人に頼っては自己を忘却する(自己を確立できない)、ですか。深い言葉です。
それでは第4話の締めくくりです。どうぞ


 現今の青年は独立の元気に乏しく、自らの運命を開拓せんとする大勇猛心がない。この一事にかけては、天下一人として吾に敵するものなしという意気に乏しい。だから、五円や10円の俸給の多寡にさえ不平が言いたくなるのだ。
 何とか策を巡らしては、巧みに冗長に取り入ることにのみ汲々としている者がある。そんなものは、一時は何かの拍子で同輩を凌ぐことができても、いわば室咲きの梅と同様で、決して長持ちするものではない。
 こんな風では、とうてい真の仕事はできない。いかに熟達し、いかに巧妙になっても、見る人から見ると、仕事が浮き腰になっている。信用して大事を任せるなど度ということが出来るものではない。即ち、一生涯まとまった事の出来ない人物とならなければならない。
 然るに、近頃はこの種の人物が至って多いようである。これは上になって使う方の側にも、幾分の責任があるだろうが、主として、使われる者が自尊心に欠け、何事にも小利口に体裁よく世を渡ろうとするからだ。使う者も使われる者も、共に反省すべきことである。



 どうでしたか、第4話。上司部下、ともに怒られてしまいましたね。人の集団というものは、時代が変わっても変わらないものだと思いました。個々人の素養は、公教育の変化もあり、違うものでしょう。モラルの低下や粘り強さと言うものが、我々現役世代が「最近の若い者は・・・」と言われてしまうことが多い部分だと思いますが、ここは自覚してそれぞれ頑張りましょう。集団の場合のコミュニケーションは、定石を踏んでいけば間違いのないもの、強化できるでしょう。海外から見た日本人の怖さは「集団力」「組織力」です。上司・同僚・部下、より良いコミュニケーション能力を培いたいものです。

 室咲きの梅と同じ、決して長持ちしない。粋ですねー。同じ環境の人がいないので、使いたくても使えない表現です。ご高齢の方で使う方はいますかね。粋な叱られ方をして見たいです。
 浮き腰、文脈から「地に足が着いていない」ともニュアンスが違いそうです。お調子者でもなく、やはり「浮き腰」というままの使い方でないとしっくり来ませんね。なんか気に入ったので、これから使って見ましょう。言われたあなた、気を付けてね。
 

テーマ : 自己啓発
ジャンル : ビジネス

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