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書評というには畏れ多い

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 キッカケがあって購入しました。
 ビジネス上の親友N氏(筆者よりひと回り上の先輩)が、慶応卒。昨平成20年で創立150周年であ り、
 慶応義塾創立百五十記念式典に、
今上陛下がご来臨、ご祝辞を賜ったそうです。

 心情的にリベラルを自認するN先輩が、深く感銘を受け、携帯の動画に大切に保存され(一部を見せてもらいました)ので、興味を持ち、本屋さんで目次を見たら掲載されていましたので、即購入。

 そのお言葉は、御即位二十年記念の第二節 教育と学術 に収録。200年続いた鎖国の歴史から、国際条約の締結、開国、それに対する国内の混乱。この当時先賢の明があった蘭学者が、世界情勢を見極め、開国日本を支える上で重要。条約締結より31年で大日本帝国憲法の発布、翌年には第一回帝国議会を開くまで、近代国家としての制度を整えるまでに。短期間に国が発展した陰には、当時の志ある人々がいかばかり努力されたか思いを深くする。
 慶応義塾の創立者 福沢諭吉 の「独立自尊」の精神を基に。。。。と続きます。
 福沢諭吉翁。。。現在の最高額紙幣壱万円の顔はどういう人物であるか、なぜ最高額に値するか。拙ブログにも取り上げようと思いつつ未だに、です。本稿の副読本として、下記が時代背景と翁の判断基準、価値基準、経済感覚がどれほど先進的かわかりやすい。愛読書です。
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齋藤 孝

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 連綿と国史を我が事と受け止め、引き継がれている。いま、歴史が、伝統が、目の前にある。そういったご祝辞を受けて、会場はシーンと静まる中に熱気を帯びていたそうで、N氏も気付いたら感涙という状況だったそうです。

 先日来、天皇陛下のお言葉に岡田外相が意見 (2009.10.23 産経)が、不遜である、僭越である、と多くの批判を受けています。実際には国会における陛下のお言葉は、国事行為として「内閣が」原稿をお渡ししている時点で、お門違いもいいところですが、「内閣の臣」であるところ、国家元首はあくまで
今上陛下 であることを見当違いしているのではと、そういう批判です。

 日本国憲法(現行)下における国事行為、皆さんも義務教育で習ったことと思います。このあたり、
陛下御自らのご発言により確認してみます。

ご即位十年記念記録集 第一章 象徴 第三節 天皇の在り方 より引用

日本の伝統の中で

 長い歴史を通じて政治から離れた立場において、苦しみあるいは喜びに国民と心を一つにし、国民の福祉と幸福を念ずるというのが日本の伝統的天皇の姿でした。
 日本国憲法は「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」であると定めています。天皇は国政に関与せず、内閣の助言と承認によって憲法に定められた国事行為を行う、と規定しているのは、このような伝統に通じてのものであります。
 天皇は日本で行われる国内のあるいは国際的行事に出席し、外国の賓客を迎え、また外国も訪問しますが、これはいずれも国や国民のために、また国際親善のために、象徴という立場に立って行うものです。
 年始には天皇皇后が著名な学者の話を聞く講書始の儀や、多くの国民からの詠進歌の中から選ばれた伝統的三十一音の和歌が、天皇や皇族の歌とともに披露される歌会始の儀に出席します。これは歴代の天皇が文化を大切にしてきた伝統の表われです。

    平成五年八月二十七日 イタリア国・ベルギー国・ドイツ国 ご訪問
                 事前招待記者からの質問に対する文書回答から

 どうでしょう、外相発言が的外れと言われる理由が端的に網羅されてないでしょうか。幕府政治より遥か古代、豪族と合議制であった頃から、一貫して政治より離れ、祭祀権を司り。。。それでは、大政奉還による明治政府は?といえば、上の慶応義塾へのご祝辞の通り、帝国憲法と帝国議会とによる民主的な統治でした。万機公論に決すべし、です。

 総理大臣率いる内閣が万能であるか、と言えば、国民統合の象徴である陛下の国事行為、承認がなければ機能せず、それをもって内外に国家元首は「日本人の統合意識」であるところの陛下に帰する、つまり伝統的に内閣は「臣」です。「おみ」と呼んでいたころから。

 もうひとつ引用したお言葉により、欧米の民主主義が目指した民主主義の大切なファクターである「政教分離」が、日本では既に1000年以上も以前に確立されていた、という事実です。

 悠久の伝統からみれば、国会の論戦も「コップの中の嵐」のように感じてしまうところですが、ページを閉じて現実に戻ると、先行きの不透明感はいかんともしがたい。さて、売上集計を見て青くなる時間とあいなりました。今回はこれにて。

テーマ : この本買いました
ジャンル : 本・雑誌

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