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オオカミ復活なるか その1

teuseng.gif 図鑑 背表紙 日本動物図鑑 昭和2年 北陸館 より(背表紙です。クリック拡大)

てうせんおおかみ 一名 ぬくてー イヌ科
昭和2年の動物図鑑では、朝鮮オオカミを記載。「北欧の狼が朝鮮半島に南下し小型の本亜種を残し、更に我が内地に一層小型なるヤマイヌ(殆ど絶滅亜種)を隔離せしめたるならん。狼は樺太および北海道まで分布す」とあります。ニホンオオカミは明治38(1905)に絶滅、エゾオオカミは1900年に絶滅とされます。最後の固体捕獲から22年の図鑑だと、まだ絶滅の確定はしたくなかったのかな、とも思います。

図鑑 矢野 独逸特約東洋無比 矢野動物園 オオカミ

矢野サーカスの前身、矢野巡回動物園 明治末頃の絵葉書。ドイツから猛獣を仕入れ、ライオンで人気爆発だったようです。これは朝鮮満州系のオオカミのようです。この固体と同一かは分かりませんが、明治44年に福井を巡回興行していたところ脱走し、射殺という悲しい記録も。(狼 その生態と歴史・後述)

ookami.gif ookami3.gif

狼 その生態と歴史 平岩米吉 著 昭和56年 動物文学会
日本犬保存会の設立に尽力し、犬科生態研究所を発足させた著者の労作。帯より「本書は著者が、狼をはじめ多数の犬科動物を、実際に身辺において生活した体験が基盤になっている。日本狼は大口の真神とあがめられた古代より、後には病狼と恐れられ、やがて絶滅に至るまでの経緯を詳述」、、、名著です。右の挿絵は日本に現存する剥製3点、もう一点、オランダにあるとか。以降、このシリーズでは本書から図柄をお借りしようと思います。

今回は何故突然オオカミなのかと言えば、まあ、いつも唐突なのでスミマセン。下記のニュースと絶滅した経緯となかなか考えさせられたので。平安時代に「朱雀大路を走った狼を射殺した」ことがニュースになるほど、江戸時代にはすでに見世物になるほど希少になっていたというニホンオオカミです。神話伝説から害獣になって絶滅、でも再登場願おうか、という流れが切ない。


オオカミ復活でシカ駆除を 森の生態系回復へ奇策 2010年7月29日 中日

※読み応えがあったので”続きを読む”に全文引用しました。リンク先には写真あり。
北海道のネイチャースクールで飼われているオオカミ。日本の山に移入することで生態系回復に役立つのだろうか=北海道標茶町で(日本オオカミ協会提供)

 森を荒らすまでに増えたシカを捕食してもらい、生態系の回復につなげようと、NPO法人日本オオカミ協会が、100年前に絶滅したオオカミの復活を提唱している。今年から国への要望を募る初の全国署名も始めており、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で焦点となる生態系保護の論議へ一石を投じそうだ。

 国内で絶滅が確認されたニホンオオカミやエゾオオカミは、北半球に広く生息するハイイロオオカミの一種。協会は、シカ被害に悩む地域の理解を得た上で、中国やシベリアから10頭ほどの群れ単位で移入し、森へ放すことを目指している。

 シカ被害は、各地で深刻化。人里付近に出没して作物を食べたり、植林した木の表皮をはいで枯らしたりする農林業被害が続出。三重県と奈良県にまたがる大台ケ原や、群馬県などの尾瀬をはじめ、自然公園でも希少植物の群落が掘り起こされ、天然林が一面立ち枯れするなど、生態系の荒廃をもたらす。

 シカの増加は、温暖化で越冬しやすくなったほか、狩猟者が高齢化して減ったことなどが影響している。同協会では、これらに加え「森の食物連鎖の頂点にいるオオカミがいなくなり、生態系にひずみがでている」と話す。

 日本同様にオオカミが絶滅した米国では1990年代に、オオカミを復活させている。カナダから運んだ60頭余をイエローストン国立公園へ放つと、新芽や水辺の植物を食い荒らして異常繁殖していたシカが激減。野生化したオオカミは一部でウシやヒツジなどの家畜も襲うものの、シカに食い荒らされていた水辺の木々を食物にするビーバーなどが増え、森の多様性がよみがえった。

 海外での実践例を基に、協会の丸山直樹会長(67)は「狩猟でシカの数を調整しようとしても、山奥での狩猟は難しく、オオカミによる自然調節に委ねるべきではないか。国が繁殖させるトキやコウノトリと同じように、オオカミを位置付けるべきだ」と提案する。

◆米で成功例も実効性疑う声
 ただ実効性には疑問の声も上がる。財団法人自然環境研究センター(東京都)で、シカ対策を手掛ける常田邦彦研究主幹は「爆発的に増えたシカを、オオカミだけで減らすのは無理がある。米国の例は、あくまで自然復元が目的で、エリアも広大。自然の多くが開発で分断された日本では、家畜や人への危害を加えるおそれも増し、オオカミ管理は容易ではない」と指摘する。

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