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教訓が活きています 日本坂トンネル火災 


日本坂トンネルで車両火災 一時通行止め  08/11 静岡新聞
 10日午後3時半ごろ、焼津市野秋の東名高速道路下り線の日本坂トンネル内で、静岡市の男性会社員(38)のトラックの左前輪付近から出火し、前輪タイヤや運転席などを焼いて約30分後に鎮火した。会社員は運転席から脱出してけがはなかった。
 県警高速隊によると、現場はトンネルの焼津側出口から約600メートル内側の地点。会社員が走行中、左前輪付近から異常音が聞こえるのに気付いて停止させたところ、煙が出て火が燃え広がったという。
 下り線トンネル内は3車線で、トラックは最も左側の第1通行帯に停止したが、追突などの事故はなかった。静岡市消防局が消防車8台と排煙に使う大型ブロアー車1台を出動させて消火作業に当たった。同消防局によると、トンネル内に設置されたスプリンクラーが作動したため、早い段階で煙が収まったという。
 この影響で、下り線は静岡―焼津IC(インターチェンジ)間が約2時間半にわたって通行止めになり、静岡ICを先頭に最大7キロ、清水ICを先頭に同17キロ、それぞれ渋滞した。
 日本坂トンネル内では1979年7月、玉突き事故をきっかけに通行車両173台を焼損する火災が発生し、死者7人、負傷者2人を出す重大事故があり、スプリンクラーなどの消火設備の整備が進んだ。 nihonzaka.gif 通行止め渋滞の様子 (写真もリンク先 同記事より)

懐かしいといっては不謹慎になってしまいますが、1979日本坂トンネル玉突き事故~1980静岡駅前地下街爆発事故 、静岡で生まれ育った人間には忘れることができない大災害として記憶されています。筆者は浜松育ちですが、両親が静岡出身で盆の帰省時期とも重なりましたので。筆者1972産ですので、7~8歳の出来事。夏休みなんかでテレビに釘付けの時期ですが、あまり意味も理解できずに大惨事をお茶の間で見続けていました。

今回、玉突き事故にならずに、運転手さんを含め怪我がなかったそうで何よりだと思います。1979の大事故からの教訓で法整備も含め、消火設備等々の整備が進み、勿論、地下街の消防規制も強化されています。拙ブログでもこれまで 火災報知機の経済効果 というエントリで「設置するメリットでなく、設置すると被害額が1/15になる」とか、災害が起こるたびに消防規制は厳しくなりますよ、と書き続けてきました。消防設備は平常時には役に立たないかもしれませんし、じつは火事になりそうだったが消防設備のお蔭で「ボヤで済んだ」とか「初期消火が出来てよかった」とか活躍していますが、お客様にとっては火事騒ぎになっただけでもよい評判にはなりませんので、なかなか消防設備が活躍したよ、というフィードバックを得られにくい職業ではあります。早期発見につながり、避難誘導をすることができた、ありがとう(初期消火でボヤで済んだ施設)と担当者に声掛けを頂いたことがあり、しみじみ嬉しく思ったことがあります。

以下はご参考。
JST失敗知識データベース > トップ > 失敗事例 > 東名日本坂トンネルの火災  より


【背景】 A級防災設備に対する過信  が指摘されています。
事故の概要~後日譚まで、ボリュームはありますが、分かりやすく一覧になっていますので、トラブルシュートに是非。


【対処】 本件事故はA級の防災設備を備えたトンネル内で発生した事故である。当日事故の起きた場所の
    所管の各機関等が動いた様子は下記の通り。
 18時39分 車両火災事故覚知
 18時39分 日本坂トンネル内非常電話により川崎の公団管制室へ、車両火災が起きたとの通報があり、
        直ちに静岡消防へと通報。同時刻、公団静岡管理事務所のコントロール室で警報ベルが鳴り、
        監視版の火災表示などが点灯したので、ITVにて火災を確認。次の順序で各設備の操作を
        行った。
       ・トンネル情報板(警報表示板)に「進入禁止火災」を表示
       ・水噴霧装置を作動させ、照明を全灯し換気ファンを逆転
 19時05分頃 コントロール室のITV不能、監視版に下り照明故障などの異常が表示される。
         この時刻以降、避難のための換気排煙が正常に作動しているのみで、他の照明、消火設備の
         ほとんどがケーブル断線、ヒューズ切れなどにより異常状態
となった。
 19時45分頃 東換気塔において手動にてポンプを再起動する。
 19時50分頃 出動を指示されたパトカーが東口に到着。避難誘導開始
 20時05分 主水槽の水170tを全て使用
 21時30分 トンネル内滞留車両の利用者208名を静岡管理事務所にて収容完了。

【対策】7月14日より、被害状況の調査が始まり、それに応じる形で内部防災設備・規則などの改善が
    図られた。これらの作業は8月8日から9月5日までの間に全てを完了した。

 ・照明の四分の一の非常回路、避難誘導灯回路および水噴霧器自動弁回路に耐火ケーブルを使用。
  当時の基準として定められているものではなかったが、本件の復旧では一挙にその使用に踏み切った。
 ・トンネル内部に200m間隔、10ヶ所の消防用給水栓を併設した。事故前には、両坑口付近にしか
  設置されていなかった。
 ・電源が切れても30分程度は点灯可能な電池内蔵型の非常口位置表示灯3ヶ所、避難誘導灯標識8ヶ所
  を設置した。
 ・警報表示板を坑口700m前と坑口の2ヶ所に増設。基準では坑口200m前に一つのみ。
 ・トンネル内での規制速度を70km/hとする。
 ・トンネル内では進路変更禁止
 ・車間距離確認標識および路面表示を行う。
 ・トンネル入り口手前に注意換気のため薄層舗装を行う。

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