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行ってきました!火消しのお仕事

 拙ブログ 1/29 のエントリー 火消しのお仕事 沼津消防沿革史に行ってまいりました。2月10日、社用を済ませて遅掛けに伺ったにも拘らず、閉館間際までお邪魔してしまいました。当方の職業、取材目的を申し上げたところ、快く展示撮影までご許可いただき、ご丁寧に案内してくださった I さん、本当にありがとうございました。

沼津市明治史料館meiji1

 江戸時代から近代消防の成り立ちが体系だてて分かりやすく、纏(まとい)や刺し子、龍吐水などの実物もさることながら、大火を中心に災害史と、それに立ち向かう消防組織の成り立ちが興味を惹きました。

 例えば、明治2年の獅子浜村大火の顛末については出火から原因調査、罰則など資料が展示されています。明治といっても廃藩置県以前の支配体制のため、江戸時代のままなので江戸時代の事例として説明。以下、手元の企画パンフレットより要約。




・3月4日夜9時ごろ組頭 元右衛門 納屋より出火。家屋96軒、物置80軒など焼失、けが人なし、村役人は役所へ届出。

・役所は村役人に放火か失火か原因調査を申し渡す。(申し渡し書現物あり)火元 元右衛門は霊山寺へ謹慎処分。

・村役人が本人や隣近所に聞き取りを行ったところ、本人が煙草盆を納屋に置き忘れ。役所に失火であるを届け出。

4月25日謹慎が解かれるも村民が納得せず元右衛門を帰村させない。

・村役人、霊山寺など4寺の説得で漸く村民も承知し元右衛門が帰村できたことを11月に役所に届出。

尚、江戸時代の刑罰では火付(放火)は火あぶり、失火も火元や村役人は責を問い、延焼の程度により「押込」「手鎖」「呵責(しかり)」などの刑を課した。

 以上、木と紙で出来た江戸の町は、大惨事とともに莫大な財産の損失を伴いました。今後も消防法解説など拙ブログでキーワードになりますので、このエピソードは記憶にとどめてください。消防法の規制は、個人の財産権の保護は勿論のこと共同体の人命財産の保護を目的とします。村人が火元責任にたいして納得できないのは当たり前、賠償能力が無いので予防が大切であり、厳罰が規定されていたこと、これ大切です。写真は元右衛門氏の詫び状文。
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 ぐっと時代が下がって昭和35年、地域消防団の夜警日誌、夜半に風が出てきたので非常召集、パトロール、未明に風が止んだので解散、と 簡単な記述ですが、昔も今も営々と郷土を守るボランティアの働きがあり、もっと脚光を浴びて良いのではないでしょうか。
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 2007年12月に総務省が発表した消防白書によると、1952年には200万人もの人数を誇っていた消防団員が、現在では90万人を割りこんでいます。少子化、就業構造の変化、地方へ若年人口の減少、地域社会に対する帰属意識の低下など考察されています。

 数年前、静岡市郊外の山林が放火でちょっと大きな山火事になりました。当社創業会長のゆかりの山、50年以上前に会長が兄弟たちと植えた記念植樹もまるまる灰になりました。お茶とみかんの山であり、市にはハイキングコースとして開放していたのですが、本当に残念な出来事でした。ノイローゼの男が犯人で、県外より西から段々と連続放火魔でした。農家を継いだ長男が警察に呼ばれ、取調室の外から犯人を見せられたそうです。賠償能力のない犯人を見せられてもどうなるものでもなく、随分落胆していたのを覚えています。地元消防団員の夜通しの活躍のおかげで集落までの延焼も怪我人も無かったのが幸いで本当に感謝しています。

 総務省は地域防災力の要として消防団を位置づけていますが、減少に歯止めを掛けるため、「消防団協力事業所表示制度」などの取り組みを進めています。消防団員を抱える事業所や消防活動に協力する事業所を顕彰することで、会社員の入団の促進と地域防災力の強化を目的とする制度、当社にも若干名の団員がいますが、今回の取材を通して企業としても社員に地域ボランティアを奨励する取り組みを検討しなければならないだろうと思いました。アイディアがある方、お寄せください。

 次稿も引き続き展示品のレポートをお送りします。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

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