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伊東忠太 可睡斎護国塔100年 今年のまとめ その1

去る平成23年11月27日 表記の記念展の総まとめ、記念フォーラムを聴講してきました。

於;可睡斎瑞龍閣2階 13:00~16:30

第一部
基調講演「町おこしと文化財」 工学院大学教授 後藤治先生
袋井市の文化財の紹介 袋井市文化財課学芸員
伊東忠太・護国塔の紹介 倉方俊輔先生


第2部
模型寄贈および感謝状の贈呈
kizo.gif
設計段階では現存護国塔の3倍の大きさだった。設計図より精巧な模型を(1/48だったかな)制作し、寄贈。

パネルディスカッション「護国塔と町おこし」
倉方先生をコーディネーターに、後藤先生、学芸員さん、100年展実行委員長さん、そして
可睡斎第57世斎主 佐瀬道淳 老師


後藤先生、文化庁文化財保護部のご経歴が。
木造密集市街地では緊急車両の通行が困難ということで、渋滞緩和という現代の事情も含め道路拡張の憂き目に遭う。貴重な文化財建造物が取り壊されると嘆く。「渋滞はそんなに問題ですか?」と投げかける。地域の駅前集積、道路拡幅の再開発は失敗してきているでしょうと、道路拡張や鉄道による地域コミュニティの分断にも触れる。文化財を撤去すると地代が高くなる、文化財があると土地利用が制限されて価値が下がる・・・バブルまではそんな様子だったそうです。駐車場化する地方都市を憂う。欧米視察の事例報告あり、住民にのみ発行される路上駐車許可証(有償)で財政も潤う、路上駐車が歩行者を守る、スムーズな交通状況ではスルーされてきた商店街も渋滞を作ることで繁盛店など興味を引き商店街の活性化に繋がった事例を紹介。その他、ワシントンのアメリカ独立時代の建物が散在する町を町歩きルートとして活用、観光誘客UPなど。

平成8年の文化財保護法改正と文化財登録制度によって文化財再評価への機運を高めた。文化財の売買など流動性と利用価値を高めて経済性も高める仕組みが必要。

建物を活かし文化を生かす。登録有形文化財建造物のご案内 文化庁パンフレット(PDF)
それは、新しい発想、やわらかい仕組み。
文化財を活用しながら保存する<登録制度>です。(パンフレットより)

◇国宝・重要文化財(建造物)指定基準

重要文化財
建築物、土木建造物及びその他の工作物のうち、次の各号の一に該当し、かつ、各時代又は類型の典型となるもの
 (一)意匠的に優秀なもの
(二)技術的に優秀なもの
(三)歴史的価値の高いもの
(四)学術的価値の高いもの
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの

国宝
重要文化財のうち極めて優秀で、かつ、文化史的意義の特に深いもの

--------------------------------------------------------------------------------
◇ 登録有形文化財登録基準  平成 8年 8月 30日 文部省告示第152号
                改正 平成 17年 3月 28日 文部科学省告示第44号

 建築物、土木構造物及びその他の工作物(重要文化財及び文化財保護法第182条第2項に規定する指定を地方公共団体が行っているものを除く。)のうち、原則として建設後50年を経過し、かつ、次の各号の一に該当するもの
(1) 国土の歴史的景観に寄与しているもの
(2) 造形の規範となっているもの
(3) 再現することが容易でないもの


文化財学芸員さんには後日訪問、文化財保護の現状について情報交換、というか一方的に教えていただく。市政の側で働いているので、後藤先生のお話は耳が痛かったとかのご感想も興味深く。文化財もオーナーさんがいる以上、余計な口出しが出来ないことも。いまだに引き摺る台風十五号の爪痕復旧の合間を縫ってご対応いただきました。

フォーラム終了にあたり原田市長が駆け付けご挨拶。3月12日、震災翌日の第一回記念講演では作業着で臨場感のあるお話しでしたが、今回はどうやって文化財を活用し、保護の為の予算計上をどのようにと、実行委員へのねぎらいとともに大変わかりやすく。

実行委員長さん、教職を引退された方ですが部活動の指導も熱心だったそうで学校の社会は意外と地域と断絶しているのだと前置きし、(ご謙遜もあるでしょう)この地域のことを全然知らなかった、地域に誇る文化財があったこと、それがある郷土史的な背景。今回の記念展により発見・検証できたことを含めて得難い経験になったと振り返る。大きな拍手がありました。

3/12以降、護国塔100年を通して伊東忠太について、文化財保護について、町づくりについてと、大変勉強になった一年間でした。実行委員会の皆様、本当にありがとうございました。


以降の記事より、第5講座視察研修会~建築家伊藤忠太に触れる京の旅~の様子、忠太最晩年の俳聖殿、その他忠太情報をUPします。

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