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諏訪には行っておいたほうが良い。(古代史ファン)

swaMASMI.gif 御頭祭のスケッチ

 諏訪に行ってきました。盆休み。考古学と民俗学(現代)が直結し、更には明治政府の時限爆弾による影響をも目の当たりにしてきました。上掲は天明四年(1784)菅江真澄のスケッチ。諏訪大社上社の祭祀でもっとも大掛かりな御頭祭の神前供物。そのほか神事に使用した祭具の記録もあり、それを復元展示している下記へ。

神長官守矢史料館(長野県茅野市)

swaJINCHO1.gif 建物は藤森照信氏のデビュー作

swaJINCHO2.gif 供物の復元
swaJINCHO3.gif 祭具のうち「サナギ鈴」
弥生時代の青銅器「銅鐸」は古語で「佐奈伎・さなぎ」とも。鐸石別命(ぬでしわけのみこと)という神様も。銅鐸は鉄器の流入により鉄鐸に替わっていくが、変わらない神事の姿なのか。

弥生時代と言いましたね。ふふふ。このあたりから出土する縄文土器は蛇体を装飾にした特色があります。
長野県の土器特集・其の2からお借りして。
mamusi.gif マムシの這う深鉢 長野県茅野市尖石遺跡

春祭りである御頭祭に先立ち冬季になると諏訪信仰の根源・ミシャグチ様が前宮に掘られた御室という「竪穴住居」に籠もる。同時に巨大な蛇体も入れられ、この御室で神・人・蛇が一緒になって御頭占、筒粥占といった重要な神事を、うんぬん。。。(神長官守矢資料館しおり)

。。。ここで善し悪しは別にして明治の神仏分離、廃仏毀釈の余波ですが。


神長官・守矢家。1300年続き、76代守矢実久まで一子相伝の口伝で伝えられてきた秘法と歴史が途絶えようとしています。現在はお孫さんで78代早苗さん。諏訪盆地。古事記の出雲国譲り神話とは異なる国譲り神話が伝えられています。大和朝廷による統一以前に出雲系の建御名方命が盆地に侵入し、洩矢神を長とする先住民が天竜川河口に陣取って迎え撃つが敗退。出雲から侵入した建御名方命は諏訪大明神となり、現在の諏訪大社の始まり。以降の政治体制は中世まで建御名方命の子孫である諏訪氏が大祝(おおほうり)という生神様になり洩矢神の子孫の守矢氏が神長官として筆頭神官になる。大祝は成年前の幼児がなり、神降ろしや呪術によって神の声を聴き判断し願い事をする権能は神長のみが持つとされ、信仰と政治の実権は守矢家が持ち続けたと考えられています。

 明治維新により明治五年、世襲の神官の制が廃止され、神長という職が消える。家宝であった祭具や占法用具は諏訪大社に移され、ミシャグチ神の祭祀に用いた佐奈伎鈴だけが家に残された。この過渡期の76代が失われる神長の祭祀を惜しみ、7つの秘法のうち2つだけ77代に口伝したが、それも77代で途絶えた。明治の解職にいたるまで神長の神事の秘法は、真夜中、火のない祈祷殿で一子相伝の「くちうつし」で伝承されてきた秘法が失われたわけです。神事の細目は記録されていても具体的な技術が永遠に途絶えてしまったということ。現在、78代として伝えられている遺物や記録とともに祖先がしてきたように口碑などにより知りえるだけの神長家に関わるお話を伝えることがせめてもの義務であると、茅野市に寄贈されたのがこの資料館であると。入館した折もちょうど教育委員会と打ち合わせ中だったようです。


swaDOROFne.gif

長官守矢(じんちょうかんもりや)史料館・高過庵(たかすぎあん)・空飛ぶ泥舟(藤森照信氏設計の建築群より 以下引用。

屋根から木を突き出させている奇想天外な建物、神長官守矢史料館は、この地で生まれ育った著名な建築家、藤森照信さんのデビュー作です。突き出ている4本の木の柱は地元産の樹で、諏訪の自然と中世の信仰のイメージを取り込んだモチーフです。中にも100円で入れ、左にある資料庫に行くための階段や、窓なども面白いです。
史料館は、古代から諏訪大社上社の神官だった守矢家の敷地に建てられたもので、武田信玄の古文書など代々伝わる文書を保管・公開しています。
神長官守矢史料館の奥の原っぱを、標識に沿って上っていくと、2011年に茅野市美術館での藤森照信展で設計・制作・展示後に移築された茶室「空飛ぶ泥舟」があります。足下がどなたかのネギ畑というのも面白く、下から青空をバックに見ると本当に空を飛んで見えます。

さらに、少し下に戻り、左に回り込んで畑の中のあぜ道を歩いて行くと、別の茶室「高過庵」があります。これは、アメリカのTime誌に「世界でもっとも危険な建物トップ10」に選ばれています(1位はあのピサの斜塔です)。2011年時点では、案内板も何もなく(それがまたいいです)、中に入ることはできません。



万治の石仏という驚き 2009-04-02 こちらは諏訪大社下社
sekibutz.gif

swaAZMI.gif

関連;池平 幻の湖 補稿 2010-08-12

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