FC2ブログ

人は石垣、人は城 って言いますね

安政地震石垣崩所絵図

「遠江国掛川城御天守台石垣土手崩所絵図」1枚、1855年(安政2年) 掛川市二の丸美術館蔵。
 二の丸美術館で複製を購入してありまして、解説をかいつまんで言いますと、

①天保2(1831)年 北東の石垣が崩壊している。
 この際の修理の記録は未発見ながら、応急の処置しかされなかったようである。

②嘉永4(1851)年 この図は、この年に崩落した石垣と芝土手の状況を幕府に報告した控え
 
 ①②とも現在知られている資料において、地震風水害など石垣を崩すような大災害の記録はない。
 堅牢を誇る石垣がなぜ二度も崩壊したのか、今後の研究に期待する。

③嘉永7(1854)年 安政の大地震 天守台に大きな被害

 安政大地震における掛川の被災状況
安政地震之事
嘉永七寅年 東海道筋 並びに 上方筋 大津波大地震之事 (各宿場の被災状況ダイジェスト)
くずし字解読講座 テキスト一覧(古文書解読) 静岡県立中央図書館
・・・ダメだ、どうしても読めない字は読めません。



舞阪・新居は大津波が猛威を振るい、人家を押し流し、富士川は山崩れ怪我死人多し、というような記事。火事については府中(静岡)が大火、ほか”出火”が、多し・あり・少しく、という区分けで表記。
掛川はとりわけ「〇〇人家皆つぶれ大火〇怪我死人多し」・・・〇は読めません

・・・天保2年の崩落を応急処置のまま放置⇒20年後の嘉永4年に再び崩壊⇒まさかの震災で大被害・・・
当時の財政もわかりませんし、端的に書いてしまったけども、そんなにずさんな危機対応をするとも思えず。
しかしながら安政地震の復興の遅れ、並びにそれに伴う財政逼迫が明治維新の遠因という説もありますね。

下記の記事があったので、新築の時から耐震を考慮していた。そして相応のメンテナンス、あるいは謎の崩落については原因を究明して、再発防止に早急に手を打ったか。問われる気がします。

表題ですが、武田信玄「甲陽軍鑑」です。勝敗の決め手は特別な城郭よりも「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」。経営者向け自己啓発本ではお馴染みかと。当社の場合ですが、施工品質を売る技術者の集合体があるべき姿でしょう。人が出向く仕事なので、社屋や設備よりも人材の育成に社運がかかっているのだと思います。上記、掛川城の石垣(失礼)の”崩れ”を手当てしなかった事例か、下記の”教育”を施した人財を活かしていくか。これもまたBCPの中身たりうるテーマでしょうね。

福岡城の石垣「耐震構造」 全国初、「石列」40カ所発見 2013年06月19日 西日本新聞

 福岡市は18日、石垣の修復工事を行っている国史跡「福岡城跡」(同市中央区)で、石垣を内部から支える「裏込(うらご)め石」の層から、石垣をさらに補強し、地震などの衝撃を低減するための「石列(せきれつ)」を約40カ所発見したと発表した。近世に築かれた城郭で、石垣から石列が確認されたのは全国で初めて。市は「石垣の耐震技術や堅固な構造が分かる貴重な発見。福岡城を築いた黒田家独自の技術か、全国の城郭に共通する工法なのか、今後の調査で解明したい」としている。
 石列が確認されたのは城の表玄関だったとされる「上之橋(かみのはし)御門」。昨年7月に始めた門北側の石垣(高さ9・4メートル、幅32・5メートル、奥行き13・2メートル)の修復工事に伴い、表面の築石(つきいし)や築石を支える裏込め石を取り除くため、石垣の頂上から7メートル掘り下げたところ、石列が約10カ所見つかった。石列は1列の長さ約2メートル、幅0・5~1メートル。築石と垂直に、約2・4メートルの間隔で規則的に並んでいた。さらに掘り下げたところ、下の三つの層からも石列を計約30カ所確認した。
 裏込め石には縦横10センチ程度の小さな石を使っているが、石列は縦横40~50センチの大きめの自然石を使用。築石の補強とともに、地震の震動を吸収し、小さな石の移動や揺れを抑える目的で設けられたとみられる。
 市は今後、石列をいったん解体し、図面や写真を保存した上で、来年3月までの修復工事で可能な限り復元させる。石列が造られた年代の特定や、各地に残る城郭の類例調査も進める。
 城郭の石垣を研究する高瀬哲郎・元名護屋城博物館学芸課長(城郭史)は「石垣を支える裏込めにも高度な技術を用いていることが分かり、今後の石垣研究や修復の在り方に一石を投じる重要な発見。築石の状態などから石列は築城当初に造られた可能性が高く、築城の名手といわれた福岡藩祖の黒田官兵衛が抱えていた石工集団の技術が生かされたのではないか」と指摘する。
 

※ 追記 2013.07.05 建通新聞 静岡 同日付 土木歴史散歩 第3回
加藤清正の二重石垣
torabo-001.gif

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

素頓亭

Author:素頓亭
スットン亭です。
旅を仕事にしたい今日この頃。

最新コメント
カレンダー
08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブログランキング
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード